生はいいんだ、つけられたいんだ

先週、俺の誕生日があった。誰かに認知されることもなく過ぎるのだが、俺だけは毎年覚えている。悔しさからくる衝動に近いそれは俺の1年の中で最大のイベントだ。

ひたすらに酒を飲んでは吐く年もあれば、風俗で3P体験をする年もあった。今年は何をしてやろうか。寿司と酒にするか、焼鳥を買えるだけ買うか、はたまたソープにでも行くか。思いついたそれらはどれも刹那的な欲求で、今までしてきたことと変わらなかった。それに気づいた俺は誕生日の直前になっても身動きがとれず、ただ悶々としていた。

俺は計画的な人間ではない。72時間後に控える誕生日を前にしてようやく考え始める。金で即時に満たすことの出来る欲望ばかり思いつくのも当然だ。選択肢としてのソープを保持している為にオナ禁を続けていたが、それもどうでもよくなり、寝間着の上からパンツの上から皮ごとチンポを責め、射精した。替えのパンツは用意してある。俺は計画的な人間ではないが、日常的な行為については準備を怠らない。

着衣皮オナをする前日、俺は眼科へ向かっていた。ソープで全力の射精をする真面目な考えのもと、コンタクトレンズを導入するべきと考えたのだ。よく見えたほうが興奮する。当たり前のことだ。

家から近い眼科へ行くと中々の寂れっぷりが俺を歓迎するが、受付に行くと一転、看護婦がもれなく若い。コンタクトレンズ童貞の俺に対して、どのようなコンタクトレンズがいいのか、コンタクトレンズの装着練習など、若くて可愛い看護婦がマン・ツー・マンで対応してくれる。気が気じゃなく、俺はただ逆ナンを期待していた。若くて!可愛い!夏帆似で!乳の無い!看護婦が!!眼球にコンタクトレンズを装着してくれるのだが、考えてほしい、チンポにゴムを付ける以上に繊細かつデリケートなことをしてもらっているのだ。初診なのに。

次の日に射精した経緯は言うまでもなく、誕生日についてこれ以上語る出来事は無い。そんな2015年。

かがみんの

呼び方ひとつで印象が大きく変わることがある。例えば無職の人間がいたとする。例えば、いや、この日記を見てるお前は無職かもしれない。というか無職だ。どうせそうなんだろう。ハロー無職!元気か!今日もタダ飯を前にして箸が止まらないな!

で、無職のことを指す自宅警備員という言葉がある。事実は分からないが、俺はそういう意味だったと思っている。もちろん言葉の意味とは刻々と変わっていくものだ。それは十分に理解しているはずだった。

去年のゴールデンウィークに俺は美容院へ行った。あのオシャレで有名な美容院だ。超オシャレな美容院からの帰り道にすれ違った女は美容院の残り香を感じてマンコをグショグショに濡らしていただろう。俺は、オシャレだ。

美容院に行くと、抱けなくもない顔面の女がついた。そして他愛もない話をする。ゴールデンウィークということもあって、休暇についての話をした。「お休みはどこか出掛けるんですか?」と尋ねられた俺はハッキリと、出掛けていないし予定もない、と答えた。すると顔面偏差値38の女が言う。

「じゃあ自宅警備ですねw」

自分側についていたと思っていたはずの言葉が敵側へと寝返り、姿さえも変えて俺に牙を剥く。俺は少し寂しかった。ゴールデンウィークに予定が無いことではなく、言葉が変わったことが寂しかった。もう、皮肉としての自宅警備員は使えない。動詞としての印象が広く好まれた。それだけのことだった。

暴走族、それに対して珍走団という呼び方がある。誰がどう思うかは知らないが、珍走団なんて呼び方は逆に気持ち悪いなと俺は思っている。不快感やコンプレックス丸出しの弱々しい言葉だ。使う人間だって少ない。それもこれも暴走族という呼び方の印象が強いからなのだろう。

少し長くなったが、印象の強さってあるよね、ということだ。さて、サニタリーボックスと聞いて何だか分かるだろうか。ちなみにsanitaryは衛生的な~、という意味らしい。

便所にある汚物入れ、あれがサニタリーボックスだ。殺すぞ!?と思うのも分からなくもない。なんとチャームボックスなる呼び名もあるようだ。殺せ!!

俺が思うに汚物入れというネーミングは世紀を跨いで生き残るだろう。強さが桁違いだ。あまりに直接的で直感的だ。それが良い。

では仮にサニタリーボックスとしての呼び方が主流になったとしよう。するとどうなるだろう。使用済みナプキンを嗅ぐことで、何も知らぬ純朴な少年が心に深い傷を負うのだ。汚物入れという危険信号を受け取れなかったが為に悲劇が起こるのだ。そんなことがあっていいのか。我々は未来のためにサニタリーボックスを徹底的に弾圧していかなければならぬ。汚物入れ100%の美しい世界にするのだ。

探求心を止められるか、それはまた別のお話。

インフィニット・ループ

バスに乗って大きなホームセンターへ行ってきた。筋トレグッズが欲しかったのだが近所のホームセンターには筋トレコーナーが無いため、大きなホームセンターへ行くことにした。バスに乗り慣れていないせいで、混み合う車内でどこに立っていいのかわからず、通路のド真ん中で毅然と棒を握っていた(揺れるので)。乗り慣れた乗客からは何だコイツ・・・と思われたかもしれないし、手に持ったスマートフォンでツイッターを立ち上げ「バスで通路を塞ぐアホに遭遇してイライラする」と書かれていたかもしれない。そうやってストレスを溜め、ハゲてしまえ。マンコ獲得競争から脱落してしまえばよいのだ。

そうして俺は筋トレグッズを購入した。これで明日には大胸筋バキバキでモテモテでセックス三昧だ。こうも乾く暇が無ければチンポ用のハンカチーフが要るかもしれない。ハンカチンポ。

実は半年前にも「筋トレで俺もモテモテや!」と意気込んでいた。そして部屋には1ヶ月用のプロテインが半分以上残された形で置いてある。だが待ってほしい。この半年間で女性と接する機会があっただろうか。そうだ、無かった。あの時に身体を鍛えていたとして、それがセックスに繋がることは無かったのだ。つまり、全くの無駄である。であれば筋トレを始めるのは今からでいいだろう。俺は怠けていたのではない。そう、機が熟する時を待っていたのだ。ああ、チンポが疼きやがるぜ・・・!

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